中須かすみ、実は「かわいい」をアピールしていないのでは

中須かすみは「かわいい」です。これは事実。

タイトルの趣旨は「あれ?中須かすみって常日頃、口では散々かすみんかわいいとか言ってるけど結局我々(主語でかい‼)が中須かすみを推す理由ってアニガサキ1期2話の自分で人に何かを強要してしまう過ちに気づくこととか、1期8話の親友に対する情に厚いところとか、2期10話で部長らしく同好会メンバーの絆を築くところとかじゃね?かすみって最早、かわいいじゃない何かをアピールしているんじゃね?実際はかわいいけど!」です。

 

ちょっと屁理屈っぽく話すと

①:中須かすみはかわいい(←これは事実。揺るがない。)

②:中須かすみはかわいいをアピールしている(と仮定する。)

①と②の条件により、下記の結論が得られます。

③:僕は中須かすみのそのかわいいところに惹かれて彼女を推す。

はい、①~③の中でトリビアルな偽があります。そう、③です。

かわいいかすみがかわいいをアピールしていれば、そのかわいいに惹かれるはずですが、僕が中須かすみに惹かれる理由は冒頭に述べた内面です。中須かすみはかわいいをアピールしていたのにアニガサキのストーリーの節々に登場する彼女の行動に強い感銘を受けました。

とすれば、次の結論が得られます。

④:中須かすみはかわいいをアピールしていない(②の否定)

 

中須かすみが「かわいい」のは事実ですからね。

 

さて、中須かすみの「かわいい」に関して興味深かったシーンを下記の2点紹介します。

①「かわいい?かわいくない?」

1期8話のしず子が自分を曝け出せないというダメなところ(ダメじゃない)をかすみさんに曝け出した一幕ですね。そこでかすみさんがしず子に喝を入れます。今までしず子は私に「かわいい」を言ったことがないよねと追及します。(親友の言動は良くも悪くも気になるもので、かすみさんがそれを気にしているのがかわいくもあり、分かる気もします。)

1期8話のしずかす概論について語りだしたらきりがないので、話を中須かすみに焦点を当てます。彼女はかわいいか否かを2択で突き付ける形で聞きますが、本当にかわいいを売りにしている人はこんな聞き方をしますでしょうか。本当にかわいいを売りにしている人なら「かわいいでしょ」とか「かわいいと言って」という言い方になると思います。ここでは親友を引っ張り出すのが主目的なので彼女がかわいいのは二の次かもしれませんが。

 

②「もしかすみんが優勝したらみんなに100万回かわいいって言ってもらいますからね」

2期10話のニジガクGOの最中、彼女は優勝にこだわる真意をうっかりポロっと言っちゃうんですね。「優勝したら部長として認めてもらえる」と。そして、咄嗟の照れ隠しに「100万回かわいいと言ってもらう」と誤魔化します。

もし、彼女がかわいいをアピールにしていたら、カモフラージュのために「かわいい」を偽の理由で隠れ藁にすることがありますでしょうか。本気でかわいいを認めさせようと思うのなら、まず最初にポロっと出てるはずです。

 

少し「かわいい」についての話から逸れますが、2期10話といえば中須かすみが「部長としての威厳を…」とか企んで合宿で様々なイベントを計画していました。その結果、目論みどおり「部長としての威厳を示す」ことはありませんでしたが、同好会の親睦が深められましたし、かすみは部長として認められましたし、ランジュは同好会になじめました。

…超憶測ですが、実はかすみは最初から「部長としての威厳を示す」という本意はなく、ただ、同好会の絆を築くことだけを考えていたのではないでしょうか。しかし、そんな「いい奴」を前面に出すと照れくさい、だからあの企み顔で利己的な野望をアピールして、我々にカモフラージュしたのではないでしょうか。であれば、かすみの常日頃の「かわいいアピール」も、内面から滲み出るかすみの「いい奴」をコーティングする鎧でしかないのかも知れません。

 

しつこいようですが、中須かすみが「かわいい」こと自体は事実ですからね。

本当に「かわいい」人は「かわいい」をアピールする必要がない。

 

これは中須かすみに限らずですが、自分の個性をアピールする自己表現も虹ヶ咲を見てて素晴らしいなぁと思いますが、全面的にアピールしない個性もまた自己表現のカタチではないでしょうか。隠れた個性を見つけるのも虹ヶ咲の楽しさだと思います。

 

そろそろにじたび福岡公演が始まるのでこれくらいにします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!