ミアテイラーの瞳に映るスクールアイドル

ミアは同好会メンバーの中で一番同好会から遠かった存在だと思います。

アニガサキでは同好会に加入するのが2期9話でランジュと並んで遅かったし、そのランジュは虹ヶ咲に来たときからスクールアイドルを夢見て、加入はしなかったとはいえ同好会に興味を持っていました。ミアはというと虹ヶ咲に来たのはあくまで仕事のパートナーでしかなかったランジュについて来たに過ぎません。(それでも音楽を創るため、ステイツじゃ大学生だったのにわざわざ虹ヶ咲に留学したことは凄いことだと思います。)また、果林や栞子は最初は同好会の加入を拒絶していたものの実はスクールアイドルに憧れを持っていましたが、ミアはそれが「スクールアイドル」ではなく「歌うこと」でした。おそらく過去の自分に同好会でスクールアイドルをやっていると伝えると、ミアは凄く驚くでしょう。

 

そんな同好会を外から眺めることが多かったミアテイラー。彼女がずっと縁のない世界だと思ってたスクールアイドル(同好会)をどのように見ていたのでしょうか。彼女が同好会に入るまでの2点を振り返りたいと思います。

 

①鐘嵐珠のEutopia

これミアが作曲したんですね。作曲がミアで歌がランジュというのが強すぎるというのは勿論ですが、今回着目したい点はそのシチュエーションです。同好会の宣伝MVを流すところを誤ってNG集を流してしまい、客足が遠のいてしまう。。。そこで、救世主になったのが鐘嵐珠です。誰も自分を知る人がいない異国の地で、アタフタした現場で彼女のデビューステージは幕を開けました。正真正銘のゲリラライブですね、天晴です。ちなみに彼女は8話でもニジガク号がゴール手前でストップしたところでQueendamをアカペラで歌いました。まさに自分でいうようにお膳だてなんて必要ない。むしろハプニングがあってこそ鐘嵐珠の凄みが増し、ある種の英雄性を感じずにはいられません。

さて、話を戻しますとランジュのEutopiaはミアの瞳に何を映したのでしょうか。後に明かされますが、ミアは幼少期に大勢の人前で歌うことへのトラウマを持っていました。そのトラウマを抱えているミアが創った曲を大勢の知らない人の前で堂々と歌うというあまりに対照な姿を見て何を感じたのでしょうか。ずっと日本に来る前からそんなランジュをみて作曲に没頭していたのでしょうか。もしかして、ミアはランジュを見て歌うことへの未練をキッパリ捨てたのか、あるいは歌いたいという本能との折り合いをつけるのに苦しんだのか。相当の衝撃を受けたのに想像は難くありません。(常々ランジュは特別だと言ってますしね)

そんな年不相応な苦難を抱えていたであろうミアが自分の殻を破るため、盟友のランジュを引き留めるために生み出した曲がstars we chaseです。いやぁ、にじたび福岡公演が楽しみすぎますね。

 

②高咲侑のNEO SKY ,NEO MAP

虹ヶ咲の音楽科に転入したミアは同じく音楽科に編入した高咲侑に出会います。3話では音楽科の課題に頭を悩ませた侑がすがる思いでミアにアドバイスを求めます。そこでミアは彼女のことをベイビーちゃんといいます。「ベイビーちゃん」とは何でしょうか。侑ちゃんのことが赤ちゃんという意味?何が、音楽のスキル?笑いのレベル?(これは嘘ではない)

ミアは基本的に相手を呼び捨てで呼びますが、ベイビーちゃんは例外です。(もう一人の例外は仔犬ちゃん)おそらく侑と話してて何か感じることがあったのでしょうか。

音楽のスキルといえば確かにこの高咲侑はミアがサクッと終わらせた課題に頭を悩ませていましたし、音楽科のカリキュラムについていくのが必死でした。しかし、だからと言って彼女が無能であるといったニュアンスだとは思えません。赤ちゃんって何者でもないけど何者にもなれる無限の可能性を秘めた存在として引用されることが多いですが、音楽の天才であるミアもまた侑の未完のポテンシャルに気づいていたのではないでしょうか。そして、「求められることに忠実に答えるのが音楽さ」と何とも抽象的な言葉を残して立ち去りました。その後、侑は同好会メンバーの励ましも受けつつ、課題を完成しました。その作品がエンディングである「NEO SKY ,NEO MAP」。俗にいう最終回ですね。

これを聞いたミアが明らかに尋常じゃないリアクションでした。これはもう発掘しちゃいましたね、ミアテイラーさん!(その後、5話でも侑の曲を聴いているシーンがありましたね。)

その後、8話でも苦悩している侑のそばに寄り添い、虹ヶ咲の代表作である「TOKIMEKI Runners」の完成をアシストしました。俗にいう最終回ですね。

(この時点では)スクールアイドルという立場ではありませんでしたが、ミアもまた侑のことを仲間でライバルだと意識していたのではないでしょうか。

 

完全に余談ですが、僕はミア(というか内田秀さん)の歌が好きでして、英語歌詞のカッコよさや勢いのあるテンポ、場を支配するようなオーラなどこんなポテンシャルをもっていた彼女が歌うことを諦めていたことが信じられません。にじよんあにめーしょん5話でも彼女がエマの歌をこれでもかというほど絶賛する回がありましたが、「いやいやいや、あなたもたいがい凄いでしょ」と思わずツッコまずにはいられませんでした。

重ね重ねしつこいようですが、にじたび福岡公演が楽しみすぎますね。

 

さて、次回はそんなミア子と虹ヶ咲の全カプの中で唯一お互いをあだ名で呼び合う間柄である仔犬ちゃんの記事を書きたいと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!